新居浜ものづくりマイスター
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津乗 正典(つのり まさのり)さん

令和元年度認定マイスター 愛媛小林製薬株式会社 生産技術グループ 機械保全・開発(電気系・機械系保全作業)

58年間機械仕上げの職人として

津乗 正典さん

学校を卒業後に住友重機械工業へと就職した津乗正典さんは、当時の会社はかなり人材育成にも力を入れていたと語り、入社2年間に渡りきっちりと教育を受けた。その教育後も技能オリンピックのために仕上げの技術を徹底的に叩き込まれた。当時、愛媛県の代表として全国大会にも出場を果たした。
津乗さんは定年退職後に、社長(現会長)に乞われて永豊機械に就職した。永豊機械では大型産業機械のユニット部品の組み立て業務を請け負っており、津乗さんはその機械組立整備指導に当たっている。  




時には営業の経験も

津乗 正典さん

機械仕上げは、嵌め合いや摺動面など千分の一ミリの世界で調整する。これまで日本全国は元より海外の案件も手掛けてきた。会社の変遷もあり、一時期は受注獲得のために営業活動にも携わり、技術が分かる営業としてグループ以外の仕事を獲得にも全国津々浦々を走り回った。当時はやりたくはなかったが会社のためと津乗さんは苦笑いする。
それらの経験は永豊機械でも生かされ、新たに工事請負事業をスタートするのに貢献した。 

職人としてのやりがい

津乗 正典さん

半年、1年かけた工事を終え、実際に機械が動く姿を見るとやりがいと感じるという。現在はその技術を伝えるために同社の若い社員にも教育指導を行っている。技術は1,2年で身につくことは無く、10年経っても初めて知るようなこともあり日々勉強だという。同社では資格取得も積極的に行っており、技能検定は基礎や考え方を学ぶにはもってこいだと津乗さんは熱を込めて語った。
最後に、もうそろそろ引退してゆっくりして寝たきりとなってしまった奥さん孝行をしたいと照れながら笑った。