大石 憲一(おおいし けんいち)さん
令和5年度認定マイスター 株式会社大石工作所 代表取締役社長
機械保全(機械系保全作業)
入社から代表就任まで
現在、株式会社大石工作所の社長を務めている。
会社の平均年齢は32歳。定着率は90%(雇用5年以内)を超える。
大石さんは大学卒業後、大石工作所へすぐに入社し現場業務に10年間従事。
その間、数々の資格を取得し監督業務も経験した。
メンテナンスでは突発的な事項が起こらないよう、例えば、寿命の長い油に変えてみたり、作業がしやすいよう工具の配置を工夫するなど、数々の改善や提案を行ってきた。
起業工事では職人や客先と打ち合わせを行いスケジュールや段取りを計画し、その計画通りに工事を進めていく。
順調であれば特に問題は無いが、不測の事態やトラブルが発生した際は対処し、遅延がないように修正する。
工事の規模が大きければ大きいほど期間も予算も多くやりがいがある。
今も稼働している設備を見ると感慨深いと話す。
現場を経験したからこそ
自分が現場業務に従事していた時の経験は今も活かされており、
現場にいたからこそ分かる、現場で感じた問題点や発見を社内で共有し、今後も改善していきたいと考えている。
例えば、当時、原価管理はどんぶり勘定であったが正確に把握したいという思いからシステムを取り入れた。
職階別の必要な資格のタイミングも自らの経験を元にこの時期にはこの資格が必要だということを社員へ助言できる。
現在は現場で作業をすることはほぼなくなったが、
5S活動や、溶接ヒュームなど、環境改善や作業改善のために、積極的に現場を訪れている。
会社としてもSDGsを掲げ、昨今の脱炭素社会の流れを受け、
取引先から求められた際、すぐに対応できるようにと、先んじてCO²削減にも取り組んでいる。
より良い会社、地域にするために
現在は社内のエンゲージメント向上に力を入れている。
エンゲージメントとは企業と従業員の結びつきの強さを数値化したものである。
現在も他社の平均より高い得点だが、
もっと上を目指すため社内でもテーマごとにチームを作り、日々活動を続けている。
それらの活動を通じて課題解決をさせ、次世代のリーダーを育てる狙いもある。
えひめ東予産業創造センターが実施するプラントメンテンナンス技術者育成講座にも
関わっており、次代を担う人材育成にも積極的だ。
社内から「新居浜ものづくりマイスター」になれる人材を育てていきたいと語る。
そんな大石さんも休日には子供のバスケットボールの応援に出かける父親の顔を見せる。