新居浜ものづくりマイスター
  1. トップ  >
  2. マイスター一覧  >
  3. 松木 昭治さん(令和2年度マイスター)

松木 昭治(まつぎ しょうじ)さん

令和2年度認定マイスター 萩尾機械工業株式会社 指導員 機械加工・改善(NC旋盤・汎用工作機械)

対象物の大型化とともに

松木 昭治さん

手に職をつけたかったという松木昭治さんは、住友重機械工業に就職し、クレーン設備の製造に携わる部門に所属し、機械加工の腕を磨いてきた。
入社20年を過ぎた頃からクレーンも年々大型化が求められ、工場内に収まらないサイズになってきた。収まり切らないために屋外に加工機械を持ち出して加工しなければならない場面も出てきた。当然、屋外では熱膨張の影響もあるので夜中に仕上げ加工するようなこともあった。時には使用していない加工機械を改良したり、道工具を改造したりして、イレギュラーな対応する業務を任せられた。 退職した現在はで若手への指導を行っている。 




これまでの実績の中で

松木 昭治さん

過去に手掛けたという3000t級のフローチングクレーンでは旋回させるタブカラー(台座部分)の平面を仕上げる機械加工は直径20mにもなる。これも造船現場まで出かけていき、屋外での加工となった。何もかも初めてのことで、どのように加工するのか、どのような治具を使うのか、考えるのがミソだったと松木さんはいう。
無事に1台目をやり終えたとき、2台目に再び自分を指名されたときは嬉しかったと当時を振り返る。3台目以降の製作の際には指導する立場として再び現場に赴いた。

汎用旋盤の職人として

松木 昭治さん

若手育成に当たる中で、NC加工機械が発達してボタン一つで品物が出来上がってしまうが、それだけではダメだと不満を漏らす。汎用機には汎用機の良さがありNCには出来ない仕事もある。
刃物一つとっても、若い人はそれを学んでいない。それぞれの加工に適した刃物、またその研ぎ方もある。それらの経験やノウハウがベースとなり、幾多の難題も乗り越えてこられた。そんな自分の経験を踏まえ、若い人にその汎用機械の良さを知ってもらいたい。と目を輝かせる。